従業員8名の会社の取締役が交通事故にあい、約3ヶ月間、働くことができなかった。この取締役は月30万円の給料と、月20万円の役員報酬を受領していた。

保険会社は当初、上記の月20万円は役員報酬であり、労働の対価であるとは言えないとして、この20万円については休業損害としての保険金の支払いを拒否した。

その後、当事務所が交通事故紛争処理センターにあっせんの申立てをし、同センターのあっせん員に対して、取締役としての働きはほとんどなかったこと、実際に、会社の営業担当、人事担当として働き、会社の実務面の責任者となっていたこと、事故後は、月20万円の役員報酬は支払われていないこと、などの事情を主張した結果、上記20万円を含む月50万円全額が休業損害と認められた形で、和解が成立した。