紛争の内容

依頼者Aさんは、交差点で赤信号停車中、前方不注意のトラックに追突されました。その衝撃で、足を運転席に思い切りぶつけましたが、検査の結果骨折はありませんでした。痛みはありましたが、病院からは「打撲」の診断がありました。

事故の翌日には、Aさんのふくらはぎと指が、鬱血して腫れていましたが、レントゲン検査で骨折等がないので安静にするしかないと医師に言われました。

6ヶ月の治療をしても痛みが引かないため、後遺障害の申請をしましたが、「非該当」でした。しかしAさんの足は、腫れは引きましたが足首が曲がらなくなり、ある足の指も曲がらない状態でした。悔しい思いをしたAさんは、後遺障害に強い事務所としてグリーンリーフ法律事務所を検索いただき、ご相談となりました。

 

交渉・調停・訴訟などの経過

Aさんの場合、診断名が「打撲」であったことが非常にやっかいでした。というのも、「打撲でそこまでおおげさな」とか、「打撲で足が動かなくなるわけでない」と見られるからです。しかし、症状からして、あきらかにどこか重大な損傷があることは間違いありませんでした。

それを医学的に立証しないと、後遺障害等級の認定はありません。そこで、「神経損傷」を疑い、病院で精密な検査をすることにしました。神経伝達速度検査などを用いて、神経損傷をできるだけ立証することにしました。その結果をもって、「神経麻痺」による機能障害を主張しました。

 

本事例の結末

そうしたところ、脛骨神経損傷による足関節と足指の機能障害が認められました。足指については、第2~5趾MTP、PIPと第1趾についてIP関節の可動域が、健側の可動域角度の1/2以下に制限され「1足の足指の全部の用を廃したもの」とされ、足関節は機能障害を残すものとして、併合8級を獲得しました。

その後保険会社と交渉し、訴訟をしないで弁護士基準満額で解決しました。金額は、自賠責保険からの先行保険金を含めて3500万円以上となりました。