紛争の内容
ご依頼者様は、ご家族4名で車を運転されていたところ、相手方の運転する車がセンターラインをオーバーして衝突しました。
この事故により、みなさまが頸部捻挫や腰部打撲などのケガをされ、お車は全損となり、車内に搭載していたカーナビなどが壊れてしまいました。
当事務所は4名様からご依頼をいただき、相手保険会社との間で交渉を進めました。

交渉・調停・訴訟等の経過
まず、過失割にについて交渉したことろ、早い段階で、100:0(こちらが0)ということで話がまとまりました。
また、物損について、お車の他に、損傷したカーナビなどについても、購入時期や購入価格をこちらで提示し、交渉を進め、早期に示談を成立させることができました。
お怪我については、みなさま後遺障害は残りませんでしたので、それぞれの損害額を計算し、相手保険会社に請求しました。

本事例の結末
お怪我について、相手保険会社は、傷害慰謝料に関して、当初、こちらの請求額の8割しか認めないと回答しました。
これに対して、当方は、示談交渉での解決の有用性や訴訟等もあり得ることを強く主張しました。
その結果、相手保険会社は、傷害慰謝料をこちらの請求額の9割認めると回答し、この内容で示談を成立させることができました。

本事例に学ぶこと
示談交渉では、相手保険会社は、特に慰謝料について、こちらの請求額の満額を認めることは少なく、こちらの請求の8割などしか認めないと主張してくることは珍しくありません。
しかし、そのような場合でも、諦めることなく、示談交渉での解決の有用性や場合によっては訴訟等もあり得ること等を強く主張すれば、相手保険会社も譲歩し、こちらの請求額の9割以上で示談することができることを学びました。

弁護士 権田 健一郎