後遺障害(後遺症)とは治療しても完治せず、「症状固定」(治療してもこれ以上は状態が変わらない段階)の段階で体に不具合が残ることをいいます。
後遺障害には1級から14級まで等級があり、この等級によって損害賠償の額が大きく変わってきます。
後遺障害が残った場合は、後遺障害慰謝料や逸失利益を請求することができます。
ここでは、後遺障害は誰が認定するのか?後遺障害があるといくら請求できるのか?等について解説致します。

後遺障害認定手続きの流れ

①治療を続けていると、これ以上はよくならないという時期がやってきます。それが、「症状固定」です。
②症状固定となったら、医師に「後遺障害診断書」を書いてもらいます。
③後遺障害診断書やその他必要書類(詳しくは、こちら)を、事故の相手方が加入している自賠責保険会社に提出します。
④書類は、自賠責保険会社から損害保険料率算出機構(調査事務所)へ渡されます。
⑤損害保険料率算出機構の調査事務所で後遺障害について調査が行われます。
⑥1級~14級までの等級の認定がされ、自賠責を通じて書面で結果が送られてきます。
(非該当=後遺障害はない という結果になることもあります。)
⑦もし、認定結果に納得がいかない場合は、異議申立ての制度もあります。

※必要書類を提出してから結果が出るまでは、平均して2か月~3か月程度となります。

 

後遺障害等級表

後遺障害には、残存した症状によって、1級から14級まで等級がつけられています。
どのような症状が、後遺症に該当するかはこちらをご覧ください。

【後遺障害別等級表】(平成22年6月10日以降発生した事故に適用する表)

後遺障害と慰謝料

後遺障害慰謝料は、後遺障害を負ったことによる精神的苦痛に対する補償です。

認定された後遺障害等級によって、慰謝料額が変わります。

保険会社は、大抵は、【自賠責基準】に近い金額で慰謝料額を提示してきますが、弁護士が入ることにより、【裁判基準】での金額で交渉が可能です。

 

後遺障害等級 自賠責基準 裁判基準 労働能力喪失率
第1級 1,100万円 2,800万円 100/100
第2級 958万円 2,370万円 100/100
第3級 829万円 1,990万円 100/100
第4級 712万円 1,670万円 92/100
第5級 599万円 1,400万円 79/100
第6級 498万円 1,180万円 67/100
第7級 409万円 1,000万円 56/100
第8級 324万円 830万円 45/100
第9級 245万円 690万円 35/100
第10級 187万円 550万円 27/100
第11級 135万円 420万円 20/100
第12級 93万円 290万円 14/100
第13級 57万円 180万円 9/100
第14級 32万円 110万円 5/100

後遺障害の逸失利益

将来得られるはずだったが、後遺障害のために得られなくなってしまった収入のことを「後遺障害逸失利益」といいます。

逸失利益は、基本的には1年あたりの基礎収入に、後遺障害によって労働能力を失ってしまうことになってしまうであろう期間(労働能力喪失期間。)と、労働能力喪失率(後遺障害によって労働能力が減った分)を乗じて算定することになります。
また、将来もらえる金額を、一括してもらう事になるので、「中間利息」を控除する事になります。
中間利息の控除は、一般的にはライプニッツ式という方式で計算されます。

まとめると、後遺障害事故における逸失利益は以下の計算式によって算定されます。

後遺障害逸失利益

= 1年あたりの基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対するライプニッツ係数

  • 基礎収入⇒ 事故にあった方の事故時の収入です。
  • 労働能力喪失率⇒ 後遺障害によりどの程度労働ができなくなるかの率です。表により大体定型化されています。
  • 労働能力喪失期間⇒ 症状固定の日から67歳までとされています。
  • ライプニッツ係数⇒ ほぼ定型化されているので、表を見れば分かります。

後遺障害の等級認定

後遺障害の等級認定は、医師の診断書を元に損害保険料率算出機構が行いますが、被害者が考えているような認定が受けられないことがしばしばあります。
つまり、考えていたよりも低い等級で認定されてしまったり、等級がつかない「非該当」とされることもあります。

適正な後遺障害の認定を受けるためには、適切な治療を受け、適切な検査を受け、適切な行為障害の診断書を作成してもらうことは、重要です。
同じ症状でも、医師がどのような治療を選択するか、検査を選択するかは、全く違います。また、診断書の書き方も全く違います。
従って、適切な後遺障害の認定を受けるためにも、受傷直後、症状固定前から、弁護士に相談されることが重要です。

交通事故に遭われた場合、できるだけ早い段階で当事務所にご相談ください。

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