紛争の内容
ご依頼者様は、ご自身が運転する車両に小学校低学年のお子様2名を乗せ、信号待ちで停車中に後方から追突されるという事故に遭いました。

ご依頼者様とお子様2名とも病院で「むちうち(頸椎捻挫)」と診断され、約4ヶ月にわたり通院治療を続けました。

治療終了後、相手方保険会社から示談金の提示がありましたが、その金額が低額な「自賠責保険の基準」に近いものであったため、この金額で解決してよいのか不安になり、当事務所にご相談されました。

交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼を受け、当職はすぐに治療期間や入通院日数を確認し、損害賠償額の算定に着手しました。

相手方保険会社が提示していた金額は、裁判所が認める「裁判所(弁護士)基準」と比較して非常に低いものであったため、この基準に基づく損害賠償額を改めて算定し、保険会社に対して請求しました。特に、ご依頼者様は主婦として家事労働に従事されており、事故によって家事に支障が出ていたことから、主婦の休業損害についても具体的な資料を提示し、適正な額を請求しました。

本事例の結末
当職が、一家3名(主婦1名、子2名)それぞれの負傷の程度、通院頻度、主婦の休業損害を裏付ける証拠に基づき、粘り強く交渉した結果、最終的に保険会社は裁判所(弁護士)基準に近い金額で示談に応じました。

当初提示額よりも大幅な増額となり、ご依頼者様は治療期間中に生じた損害や精神的苦痛に見合う適切な賠償金を得て、一家3名すべての損害賠償請求を交渉によって有利に解決することができました。

本事例に学ぶこと
追突事故によるむちうちなどの傷害は、見た目には分かりにくいことから、保険会社が低額な基準で示談を持ちかけることが多々あります。

特に、主婦や子供の場合、休業損害や慰謝料が適正に評価されないケースが見受けられます。保険会社との示談交渉は、弁護士に任せることで、最も高額な裁判所(弁護士)基準による賠償額を獲得できる可能性が格段に高まります。

提示された金額に納得できない場合は、示談する前に専門家へ相談しましょう。

弁護士 申 景秀