紛争の内容
ご依頼者様は車を運転中、センターラインオーバーしてきた相手方車両に正面から衝突され、頸部や腰部の捻挫等のお怪我をされました。

この事故によりご依頼者様は、約半年間通院されましたが、後遺障害は残りませんでしたので、損害額を計算し、相手保険会社に請求することになりました。

請求する損害としては、通院交通費・休業損害・通院慰謝料などがありました。

交渉・調停・訴訟等の経過
当方にて損害額を計算したところ、総額はおおよそ100万円となりました。
これを相手保険会社に請求したところ、当初、慰謝料についてはこちらの請求額の8割、休業損害についてはこちらの請求の9割を認めるという回答がありました。

これを受けて、当方は、交渉による早期解決の必要性・有用性や場合によってはあっせんや訴訟もあり得ることを主張し、金額の増額を求めました。

本事例の結末
粘り強く交渉を続けたところ、相手保険会社も当方の主張を大部分受け入れ、慰謝料については当方の請求額の9割、休業損害については当方の請求額の満額を認めるという回答を得られ、この内容で示談となりました。

最終的な支払額は、当方の請求の9割以上となりました。

本事例に学ぶこと
示談交渉ですと、保険会社は、こちらが損害額を請求しても、当初は、慰謝料などについてこちらの請求額の8割しか支払えないなどと主張してくることは珍しくありません。

しかし、そのような場合でも、示談交渉での解決の必要性や有用性、あっせんや訴訟の可能性、その他の資料等を示して、粘り強く交渉を続ければ、こちらの請求の9割以上で示談を成立させることができることを学びました。

弁護士 権田 健一郎