紛争の内容
信号待ちをしていた際、後方から、玉突きでの追突を受けたという事案です。
約6ヶ月にわたって治療をされましたが、頚部痛および頚から方・指先にかけてのしびれについて、局部に神経症状を残すものとして、また腰痛、下肢への痛み、長時間の座位・歩行困難について、後遺障害が認定されました。
その結果、後遺障害等級14級が認定されました。
交渉・調停・訴訟などの経過
自賠責での後遺障害等級14級認定の後、任意保険会社との間で交渉を行いました。
当初は、総額300万円程度の提案を出してきました。
本事例の結末
当初は、総額300万円程度の提案を出してきましたが、粘り強く交渉した結果、総額約350万円の賠償額となりました。この依頼者の方は、弁護士特約と言って、弁護士費用を全て保険会社が賄ってくれる保険に入っていらっしゃったので、増額分50万円は、そのまま依頼者にお返しすることができました。
本事例に学ぶこと
弁護士による交渉でも、保険会社は、いわゆる裁判基準の賠償額をなかなか出してきません。粘り強く交渉するとともに、場合によっては、紛争処理センターへの申立てに踏み切る必要があり、その見極めが非常に重要かと思います。
今回の件は、裁判基準に非常に近い金額を、保険会社が提案し、ご依頼者様も納得されたことから、紛争処理センターを利用せずに解決できました。しかし、裁判基準に程遠い提示額やご依頼者様が納得できないような場合には、紛争処理センターへの申立てによる解決が必要と考えられます。