紛争の内容
ご依頼者間は自転車を運転されていましたが、信号機のある交差点で、信号を無視した自動車に横から衝突されてしまいました。
この事故により、ご依頼者様は、捻挫等のケガをされ、半年間ほど通院を続けられました。
また、事故により、自転車や身の回り品も破損してしまいました。

交渉・調停・訴訟等の経過
物損については、自転車の修理の見積書を取得し、それを相手が支払うということで合意できました。
また、身の回り品については、減価償却を加味した金額で合意ができました。
通院終了後、後遺障害申請を行いましたが、非該当とされましたので、示談成立に向けて交渉を進めました。

本事例の結末
通院慰謝料について、当方からは、弁護士基準(いわゆる「赤本基準」)で算定した満額を請求しました。
当初、相手保険会社は、当方の提示額の9割を支払う旨主張していました。
弁護士から、示談交渉での早期解決の必要性、訴訟提起もあり得ること、ご依頼者様のお体の状況やお気持ちを伝え、
強硬な態度で交渉を続けた結果、当方の提示額のおよそ98%の金額で示談を成立させることができました。

本事例に学ぶこと
通院慰謝料は、金額が大きくなり易く、示談交渉においてその金額が争点になりやすい傾向があります。
相手保険会社は、弁護士からの提示額に対して、当初は難色を示し、提示額の8割や9割を主張してくることが多いです。
ただ、そのような場合でも、示談交渉での早期解決の必要性等を主張して交渉に臨めば、結果的に、当方の提示額に近い金額で示談を成立させることができることを学びました。

弁護士 権田健一郎