紛争の内容
停車中に、前方の車両がバックし、いわゆる逆追突事故の事案でした。
首に違和感があり、通院を開始しましたが、大きな事故とは言えませんでした。

ご相談者もあまりこの件で長引くことは望まず、通院をしっかり1から2ヶ月して、裁判などにせずに示談したいという希望でした。
しかし、相手の保険会社は弁護士を立て、怪我の存在を否定してきて、打切りを迫っているという状態でした。

依頼者は、もう一か月くらいは治療したいという気持ちもあったこと、また、弁護士に依頼しないと保険会社の安い基準とされてしまうため、せっかく弁護士特約も入っていることでしたので、弁護士に依頼したいということでした。
当然、受任しました。

交渉・調停・訴訟等の経過
交渉の中で、概ね2ヶ月一杯の治療を行うことについて合意し、怪我については争わせない措置をとりました。
実際、二か月で治療を終え、直ちに慰謝料交渉に入ります。

本事例の結末
特に依頼者の方から、あまり争いたくないという気持ちも強かったため、およそ60万円(治療費を含む)で示談を成立させ、スピーディに解決に至りました。

本事例に学ぶこと
弊所の弁護士は、原則として、安易な妥協はせず、たとえ交渉事件でも、裁判基準を目指して交渉をします。
しかし、これは時として時間を要することもあります。
そのため、依頼者の意向が特にスピードを重視するものであった場合、方針を依頼者に合わせることも可能です。

ぜひ、弁護士にご相談の際は、時間・労力・成果を秤にかけ、どの方針で進めるのかをよく吟味したうえで進めて参りましょう。

弁護士 時田 剛志