紛争の内容
ご相談者は、小学生のお子さまが乗車中の車両が信号待ちで停車中、後方から追突された事故について、不安を感じてご連絡いただきました。

お子さまは助手席に同乗しており、追突の衝撃により首に痛みを訴え、整形外科に通院することとなりました。

事故当初は「子どもだからすぐ治るだろう」「それほどの衝撃ではなかった」という認識もありましたが、痛みが長引き、加害者側保険会社からの対応も事務的で、適切な補償がなされるか不安を感じられたため、当事務所にご相談をいただきました。

交渉・調停・訴訟等の経過
当職では、以下のような視点から対応いたしました。

・小児特有の症状や通院事情(学校生活への支障など)を踏まえた対応
・通院日数・頻度に基づく慰謝料の算定
・保護者の付き添いの必要性、付添看護費

特に、「子どもは痛みをうまく表現できないことが多い」「通院そのものが心理的負担になる」といった事情も主張し、保険会社の理解を得るよう努めました。

本事例の結末
お子さまについては、約3か月間の通院を経て症状は無事回復。
後遺障害の申請は行わず、早期に示談を成立させました。
通院慰謝料、付添看護費などを含め、約80万円の賠償金を確保しました。

本事例に学ぶこと
子どもの事故では大人とは異なる配慮が必要です。
一見軽いけがに見えても、心理的な影響を受けることがあります。
保護者の適切な対応も重要です。

弁護士 申 景秀