紛争の内容
依頼者は自動車を運転中、脇道から飛び出てきた自動車を避けようと急ハンドルを切ったところ、自分の車に乗せていた多数の物品が荷崩れを起こし、物品が破損してしまいました。
初めは保険会社と交渉していましたが、納得いく説明を受けることができず、弁護士に相談するに至りました。
交渉・調停・訴訟等の経過
依頼者と事故現場や事故態様を検討しながら、別冊判例タイムズ38号という客観的な指標が示された書籍にあてはめた結論を検討していきました。
その結果、実は相手方保険会社の提案してきた解決内容は、本来あるべき解決方法よりも依頼者に有利なものであることが判明しました。
本事例の結末
弁護士から保険会社に連絡をし、速やかに当初提示された過失割合での解決を促し、示談をまとめることができました。
本事例に学ぶこと
同じ解決結果であっても、きちんと検討した上での解決、きちんと説明を受けた上での解決、信頼できる人と相談の上での解決をすることができれば、依頼者にとって満足いく結果となります。
本件は、保険会社が丁寧に説明すれば早期解決をすることができたはずでしたが、真摯な説明をしないことで大きな不信感を生じさせてしまうことになりました。
弁護士が時間をかけて、理屈・事実関係等を踏まえた丁寧な説明をすることで、依頼者の方はすっきりと安心した示談をすることができました。
金銭の大小よりも丁寧な説明が納得いく解決に繋がることを表す事例となりました。
弁護士 平栗 丈嗣