紛争の内容
ご依頼者様は自転車に乗車中、車が交差点を曲がろうとした際の「内輪差」により接触事故に遭われました。
この事故により、自転車の損傷だけでなく、ご依頼者様ご自身も負傷されました。
当初、別の法律事務所に依頼されていましたが、連絡がうまくとることができなかったため、当事務所にご依頼いただきました。

交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼を受け、当事務所はまず、これまでの交渉経緯を詳細に確認し、相手方保険会社との交渉状況を把握しました。

物損について: 自転車の修理費用はもちろんのこと、事故によって破損したその他の所持品についても、漏れなく賠償を請求しました。
保険会社からは減価償却を主張されましたが、適切な交渉により、正当な賠償額の獲得に努めました。

人身損害について: ご依頼者様の治療状況を綿密に把握し、適切な慰謝料額を算定しました。
相手方保険会社との交渉では、慰謝料の増額を強く主張するとともに、通常は認められにくい症状固定後の治療費についても、その必要性と関連性を論理的に主張しました。

当事務所は、相手方保険会社に対して、ご依頼者様の受けた損害の全容を明確に伝え、一貫してご依頼者様の正当な権利を主張し続けました。粘り強く、かつ戦略的な交渉を展開した結果、当初は難航が予想された交渉を円滑に進めることができました。

本事例の結末
当事務所にご依頼いただいてから、症状固定後わずか2ヶ月という異例のスピードで、相手方保険会社との示談が成立しました。

これにより、物損については自転車の修理費用に加え、その他の破損品についても減価償却を考慮しつつも賠償を獲得。人身損害については、慰謝料と治療費を合わせて200万円以上という高額な賠償金を獲得しました。

通常は獲得が難しいとされる「症状固定後の治療費」についても、その必要性を認めさせ、賠償金に含めることに成功した点が本事例の特筆すべき点になります。

本事例に学ぶこと
・早期かつ適切な専門家への依頼の重要性:交通事故後、早期に経験豊富な弁護士に依頼することで、交渉がスムーズに進み、適正な賠償額を獲得できる可能性が高まります。
連絡が滞るなど、不安を感じる場合は、躊躇せず信頼できる弁護士への切り替えを検討することが重要です。

・LINEを活用した迅速なコミュニケーション:弁護士との密な連携は、早期解決のために不可欠です。
LINEなど、日常的に使用するツールで弁護士と迅速に連絡を取り合える環境は、情報共有の円滑化と、不安の軽減に大きく貢献します。
当事務所は弁護士とLINEにてやり取りをすることができるため、密な連携が可能です。

・損害の包括的な把握と請求の徹底:自転車や身体への損害だけでなく、事故によって生じたあらゆる損害(破損した所持品、通常は認められにくい治療費など)を漏れなく把握し、法的な根拠に基づき請求することが、賠償額の最大化につながります。

・粘り強い交渉と法的知識の活用:保険会社は常に、自社の基準に基づいて賠償額を提示してきます。
しかし、その提示額が必ずしも適正とは限りません。過去の判例や法的知識に基づき、粘り強く交渉することで、当初の提示額を上回る賠償を獲得できる可能性が高まります。
特に、症状固定後の治療費のような通常は認められにくい費用も、論理的に必要性を主張することで獲得できることがあります。

・「スピード解決」のメリット:長期化しがちな交通事故紛争において、症状固定後わずか2ヶ月で示談に至ったことは、経済的・精神的負担を大きく軽減し、被害者が早く日常生活に戻るための大きな助けとなります。
適切な交渉戦略と迅速な対応が、このスピード解決を可能にします。

弁護士 遠藤 吏恭