紛争の内容
依頼者様は無過失の物損事故に遭いましたが、相手方は無保険であり、事故直後に連絡が取れないという、極めて回収が困難な状況でした。
依頼者様は車両修理費用を含む損害全額の回収を希望されていました。

交渉・調停・訴訟等の経過
弁護士介入後、何度か通知をしていたところ、偶然、相手方の死亡という事実が発覚しました。
確認後、弁護士の職務上請求権などを活用し、法定相続人を迅速に特定しました。
特定した相続人に対し、被相続人(死亡した相手方)の損害賠償債務が相続によって承継されていることを丁寧に説明し、交渉を開始しました。
裁判手続きを経ることなく、損害額の根拠を示し和解を求めました。

本事例の結末
相手方が無保険・死亡という悪条件の中、相続人からの損害賠償金全額の回収に成功し、依頼者様の損害を補填することができました。

本事例に学ぶこと
相手が無保険であったり死亡していたりする場合でも、法的に定められた相続人を特定し、債務の承継という法理に基づき交渉を行うことで、損害を回収できる可能性は十分にあります。
複雑な事案こそ、早期の専門家への相談が迅速な解決に繋がります。

弁護士 申 景秀