紛争の内容
依頼者(30代・男性)は、信号待ちで停車中に後続車に追突され、頸椎捻挫(むち打ち症)と診断されました。
相手方保険会社は、治療開始から数ヶ月で治療の打ち切りを打診し、低額な慰謝料を提示してきました。
依頼者は、まだ痛みが残っている状況で治療を終えることに不安を感じ、当事務所に相談されました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当職は、保険会社に対して、依頼者の具体的な自覚症状と他覚所見を詳細に示し、安易な治療費の支払停止は不当であることを主張しました。
その結果、1ヶ月治療期間が延びました。治療終了後、提示された慰謝料額が裁判所の基準(いわゆる弁護士基準)と比較して不当に低いものであったため、交渉を開始しました。
特に、依頼者の通院頻度や仕事への影響といった生活状況を丁寧に立証し、適正な損害額を算出しました。
本事例の結末
当職の粘り強い交渉の結果、当初の治療打ち切り提案を退け、必要な期間の治療費を確保できました。
さらに、保険会社は弁護士基準の慰謝料額を認め、示談が成立しました。
依頼者は、納得のいく形で治療を終え、精神的・経済的な補償を得ることができました。
本事例に学ぶこと
追突によるむち打ち症のケースでは、保険会社から早い段階で治療の打ち切りや低額な賠償額を打診されることが少なくありません。
弁護士が介入することで、治療の継続性を確保し、また、裁判基準に基づく適正な賠償金を請求することが可能となり、依頼者の損害を最大限回復することができます。
弁護士 申 景秀















