紛争の内容
被害者が亡くなられた交通事故事件で、保険会社との損害賠償についての交渉の依頼を受けました。
被害者は年金生活者であって、子らは独立していたため、被害者の収入を基に家族が生活していたというわけではありませんでした。
交渉・調停・訴訟等の経過
事故の内容が複雑であったこともあり、弁護士から保険会社に損害賠償内容を提示してから数ヶ月の時間が経過してしまいました。
そんな中、被害者が高齢者であることを理由として死亡慰謝料を2300万円しか払わないと言われてしまいました。
そこで、他の損害項目を考えれば、訴訟になった際に結局は500万円は少なくとも増えるのだから、早期に払ってはどうかと交渉を持ちかけました。
本事例の結末
結果として、弁護士の主張どおり、慰謝料を500万円増額させることができました。
本事例に学ぶこと
本件は死亡事故であり、何を重視するべきなのか、被害者遺族のご意向を一番に考えました。
被害者が亡くなられてから年単位で時間が経過しているにもかかわらず、さらに訴訟での争いとすることはご遺族の意思に反するものと思われました。
そこで、何としても交渉で十分な補償を受けられるよう鋭意努力し、最大限に良い結末を迎えることができました。
命日に間に合い良い報告ができたことは良かったです。ご冥福をお祈りいたします。
弁護士 平栗 丈嗣















