紛争の内容
ご依頼者の方が自動車の運転中に後方から追突される交通事故に遭い、お怪我を負われた事案でした。
本件における紛争の主要な内容は、相手方保険会社との間で発生した治療期間の交渉、および事故によって生じた治療費や慰謝料、さらには事故が原因でキャンセルせざるを得なくなった旅行のキャンセル料の請求でした。
交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼者の方は事故直後の早い段階で弁護士にご依頼くださり、介入させていただくことができました。
治療を開始された後、相手方保険会社から治療費の打ち切りを示唆されたため、弁護士はご依頼者の方が必要な治療を継続できるよう、保険会社に対して医学的な見地からその必要性を主張し、粘り強く交渉を重ねました。
その結果、当初の打ち切り予定よりも約3か月間の治療期間の延長を勝ち取ることができ、ご依頼者の方は満足いくまで治療を受けることが可能となりました。
この期間中、弁護士が窓口となって保険会社との連絡を一元的に引き受けたため、ご依頼者の方は治療に専念され、保険会社との煩雑なやり取りによるストレスを回避されました。
その後の示談交渉においては、延長された治療期間に基づいた入通院慰謝料の請求を行い、さらに本件事故が原因で旅行をキャンセルしたために生じたキャンセル料についても、損害として相手方に請求いたしました。
本事例の結末
早期の弁護士介入という判断が功を奏し、ご依頼者の方は十分な期間の治療を継続することができました。
その結果として、延長された治療期間を前提とした正当な入通院慰謝料を獲得するとともに、事故によって生じた旅行のキャンセル料も損害賠償として認めさせることができました。
本事例は、ご依頼者の方にとって治療と賠償の両面で納得のいく解決を実現したものです。
本事例に学ぶこと
交通事故が発生した場合、事故直後や治療開始の早い段階で弁護士に相談し介入してもらうことが極めて重要となります。
なぜなら、早期に弁護士が介入することで、後の治療経過や賠償額に大きく影響する治療期間について、保険会社と対等に交渉する余地が生まれるからです。
また、交通事故の慰謝料は基本的に通院期間の長さに応じて算定されるため、本件のように弁護士が治療の必要性を主張し、治療期間の延長交渉に成功することは、結果として獲得できる慰謝料の増額に直結いたします。
さらに、弁護士が窓口となることで、ご依頼者の方は保険会社との直接のやり取りから解放され、治療に集中することが可能となり、精神的なストレスを軽減し、適切な治療を継続するためにも弁護士の介入は非常に有益です。
最後に、交通事故の損害賠償請求は、治療費や慰謝料だけでなく、本件の旅行キャンセル料のように事故との相当因果関係が認められる様々な損害を含む場合がありますので、早期に弁護士が介入することで、見落とされがちな損害項目についても適切に請求することが可能になります。
