紛争の内容
ご依頼者の方が走行中、強引な車線変更(割り込み)を行ってきた車両と衝突する事故が発生しました。
事故直後、相手方側は裁判実務上の「基本過失割合」をもとに、ご依頼者の方にも相応の落ち度がある旨を主張してきました。
しかし、事故当時の状況を精査すると、相手方には法定速度を大幅に超える速度超過や、進路変更時の合図(ウインカー)不履行といった重大な過失が認められました。
そのため、形式的な基本割合ではなく、実態に即した過失割合の修正が大きな争点となりました。
交渉・調停・訴訟等の経過
まず、過失割合の協議において、相手方車両の速度超過およびウインカー未点灯の事実を具体的な証拠に基づいて指摘・追及しました。
粘り強い交渉の結果、裁判上の原則的な基準よりも、ご依頼者の方にとって有利な過失割合で和解が成立しました。
過失割合の合意後、直ちに車両の損害(物損)についての賠償請求を行い、並行してお怪我(ムチウチ)に対する損害賠償の手続きを進めました。
治療の過程では、相手方保険会社より早期の治療打ち切りを打診される場面もありましたが、ご依頼者の方の症状を丁寧に説明し、必要な治療期間を確保するための交渉を継続しました。
本事例の結末
最終的に、ご依頼者の方は納得のいくまで十分な期間、通院治療を継続することができました。
この治療期間の確保により、相応の慰謝料額も適正に反映される結果となりました。
物損・人損ともに当初の提示を上回る条件で示談が成立し、ご依頼者の方に満足いただける解決を導くことができました。
本事例に学ぶこと
交通事故の解決において最も重要なことは、事故の状況を形式的な基準だけで判断せず、個別の事情(修正要素)をいかに正確に指摘できるかという点にあります。
本事例のように、相手方に速度超過や合図不履行などの過失がある場合、これらを法的に適切に主張することで、自分に不利な過失割合を改善できる可能性があります。
また、お怪我の治療についても、弁護士を介して適切な治療期間を交渉で勝ち取ることが、最終的な慰謝料額や後遺障害の判断にも大きく影響します。
事故に遭われた際は、早い段階で専門家の助言を受け、過失割合を左右する事実を整理し、粘り強く交渉を尽くすことが最善の解決への近道といえます。















