紛争の内容
ご依頼者の方は交通事故(物損)の被害に遭われ、相手方も任意保険に加入していましたが、事故から1年が経過しても相手方の保険会社から一向に連絡がないという極めて異例の状態にありました。

通常、物損事故では過失割合や損害額(修理費や時価額)の算定、修理期間中のレンタカー費用の要否などが争点となりますが、本件ではそれ以前の段階として、保険会社が全く対応を進めないという不誠実な状況に、ご依頼者の方は強い不安と不信感を抱かれていました。

交渉・調停・訴訟等の経過
弁護士が受任後、直ちに相手方保険会社に対して受任通知を送付するとともに、これまでの経緯について強く抗議を行い、速やかな回答を求めました。

その後も、担当者やその上席に対して電話や書面による催促を継続的に重ね、停滞していた損害確定作業を急がせました。

弁護士が介入したことで、相手方保険会社も放置が許されない状況であることを認識し、それまでの沈黙が嘘のように具体的な交渉のテーブルにつくこととなりました。

本事例の結末
弁護士による粘り強い交渉と進捗管理の結果、相手方保険会社は速やかに過失割合と損害額を提示しました。

ご依頼者の方の納得のいく内容で合意に至り、1年間にわたって停滞していた問題が、弁護士介入後は非常に短期間で円満な解決を迎えることができました。

本事例に学ぶこと
交通事故の物損事案において、保険会社によっては対応が極端に遅れたり、連絡が滞ったりすることが稀にあります。

特に過失割合や修理の有無、レンタカー費用の発生など、確認事項が多岐にわたる場合にこうした停滞が起きやすい傾向にありますが、被害者個人が催促を続けても状況が改善しないことは少なくありません。

このような場合、弁護士を介入させることで保険会社の対応姿勢を正し、法的な根拠に基づいた迅速な手続きを促すことが極めて有効です。

また、ご自身の自動車保険等に「弁護士費用特約」が付帯されている場合、自己負担なしで弁護士に依頼できることが多いため、費用を気にせず早期に専門家へ相談し、精神的な負担を軽減しながら解決を目指すことが最善の選択といえます。

弁護士 遠藤 吏恭