紛争の内容
個人事業主として運送業を営む依頼者が、トラックを運転中に追突事故に遭いました。
この事故により依頼者は頸椎捻挫等の怪我を負い、一定期間の通院と休業を余儀なくされました。
相手方の損害保険会社は、確定申告書上の所得金額のみを基準とした休業損害の額を提示してきました。
しかし、依頼者は休業中もトラックのリース料などの固定費が発生しており、提示額では実際の損失を補填できないとして相談に来られました。
交渉・調停・訴訟等の経過
当職は受任後、依頼者の過去の確定申告書だけでなく、事故前後の売上台帳や経費の内訳を精査しました。
運送業の特性上、休業中であっても支出が避けられない固定経費が存在することを明確にしました。
これらの資料を根拠として、実質的な減収分と固定経費を考慮した金額を休業損害として認めるよう、相手方保険会社と交渉を行いました。
保険会社側は当初難色を示したものの、具体的な数字に基づく説明を行い、協議を重ねました。
本事例の結末
交渉の結果、相手方保険会社は当方の主張する固定経費を考慮した休業損害の算出方法を受け入れました。
当初の提示額から見直された金額での合意が成立し、示談が成立することとなりました。
これにより、依頼者は休業期間中の経済的な損失を補うことができ、事業への影響を抑えることができました。
依頼者にも納得をいただき、無事に解決を迎えることができました。
本事例に学ぶこと
個人事業主の休業損害は、会社員とは異なり、確定申告書の記載内容だけで画一的に算出されてしまうことがあります。
しかし、運送業などのように休業中も維持費や固定経費が発生する場合、それらも損害として考慮されるべきケースが存在します。
適切な補償を受けるためには、事故前後の経営状況を証明する的確な資料の提出と客観的な説明が必要です。
保険会社の提示額に疑問がある場合は、示談をする前に弁護士へ相談し、内訳を検討することが重要です。














