紛争の内容
ご依頼者様は信号待ちで停車中、後方から来た車に追突される事故に遭い、愛車が破損しました。
事故の状況から相手方の過失が100%であることは明らかでしたが、相手方保険会社は修理費の査定額を不当に低く見積もった上、高額な修理となったことによる車の評価損(格落ち損)の賠償を認めようとせず、交渉が停滞しました。

交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼後、当職はすぐに、修理工場からの適正な見積書を基に修理費の正当性を主張しました。
さらに、ご依頼者様の車両が比較的新しい高額車であったため、事故による評価損が発生していることを示す過去の裁判例や市場のデータを提示し、評価損も賠償の対象となることを強く主張しました。

本事例の結末
当職の介入により、相手方保険会社は当初の不当な修理費査定を撤回し、修理費全額を認めました。
さらに、粘り強い交渉の結果、車の評価損についても賠償金を得ることに成功しました(修理費の10%)。

本事例に学ぶこと
物損事故でも、修理費の査定や評価損の賠償を巡って保険会社と意見が対立することがあります。
特に評価損は、弁護士が法的な根拠を示して交渉しなければ認められにくい損害です。

弁護士 申 景秀