紛争の内容
信号待ちしていた時,後ろから追突された「自動車 対 自転車」の追突事故でした。
保険会社からの事前提示額は,保険会社によっても区々ですが,特に安すぎる提案という事案ではありませんでした。もちろん裁判基準よりは安い提示ではありました。また,休業損害についてもかなり安く見積もられていました。

交渉の経緯
争点は,慰謝料と休業損害の金額でした。
特に休業損害については,注意しなければならないのは,パートで働いていた方でも,兼業主婦の場合には,平均賃金(女性の全労働者平均賃金は377万円程度です)をベースに計算することもあります。パート収入よりも,計算の基礎となる金額は大きくなるからです。
交渉では,何度も保険会社とやり取りとしましたが,結局,保険会社の担当者は弁護士ではありませんし,膨大な事案を抱えていると思われ,有効な反論というのはございませんでした。
 結論としては,こちらの算定額をベースに,多少は譲歩してあげて,早期に和解することができました。弁護士が入ったことにより,当初提案額の50万円から,2倍の100万円を受領することができました。

本事案に学ぶこと
 休業損害の計算は,素人の方には難しいと思われますし,慰謝料についても,保険会社基準で泣き寝入りする方も実際におられます。株式会社というのは,根本的に営利を求めるための存在であり,保険会社は,支払い額が少ないほど得をするという構造になっております。他方で,保険制度は,被害者の救済のためにある必要があります。そこで,弁護士に依頼して,一人でも多くの方に「適正な金額」を受給してもらいたいと考えております。