紛争の内容
ご依頼者の方が自宅駐車場に入庫しようとしていたところ、相手方車両が突進してきて接触するという事故が発生しました。
双方の車両がいずれも動いていた状況であり、かつご依頼者の方がハザードランプを点灯していなかったという事情もあったことから、過失割合をめぐって大きな争いが生じました。
相手方保険会社はご依頼者の方にも相当程度の過失があると主張し、当初の交渉は難航しました。
交渉・調停・訴訟等の経過
ご依頼者の方から事案の詳細をお聞きした上で、車両に搭載されていたドライブレコーダーの映像を詳細に分析いたしました。
映像からは、相手方車両の動き、接触に至る経緯、双方の速度感・進行方向などを客観的に確認することができました。
この映像をもとに、相手方の突進態様・速度・回避可能性等の観点から具体的な主張を積み重ね、相手方保険会社との交渉に臨みました。
相手方は当初、双方の動きを理由にご依頼者の方の過失割合を高く主張してきましたが、こちらはドライブレコーダーの映像に基づく客観的な事実を丁寧に示しながら、粘り強く交渉を継続いたしました。
訴訟には至らず、相手方保険会社との任意交渉の段階で解決することができました。
本事例の結末
相手方保険会社との交渉の結果、最終的に過失割合を85(相手方):15(ご依頼者の方)という、ご依頼者の方に有利な内容で合意することができました。
ドライブレコーダーの映像を証拠として活用し、客観的な事実関係を丁寧に積み上げたことが、こちらに有利な結果につながりました。
本事例に学ぶこと
本事例において最も重要な役割を果たしたのは、ドライブレコーダーの映像でした。
交通事故においては、双方がそれぞれの主観的な立場から事故状況を説明するため、言葉だけの主張では折り合いがつかないことが少なくありません。
そのような場面において、客観的な映像証拠は非常に強力な武器となります。日頃からドライブレコーダーを設置しておくことの重要性を、本事例は改めて示しています。
次に、過失割合の交渉は、単に感情的に「自分は悪くない」と主張するだけでは相手方保険会社を動かすことはできません。
法的な根拠や客観的な証拠に基づいて、具体的かつ論理的に主張を組み立てることが不可欠です。弁護士が介入することで、こうした主張を的確に行うことが可能となります。
また、ハザードランプを点灯していなかったという事情のように、一見するとご依頼者の方に不利に働くような事実があったとしても、全体の状況を丁寧に分析することで、必ずしも過失割合に決定的な影響を与えないケースもあります。
交通事故における過失割合の判断は複合的な要素によって決まるため、一部の事情だけで諦めるのではなく、専門家に相談することが大切です。
最後に、交通事故が発生した際には、できる限り早期に弁護士へご相談いただくことをお勧めいたします。
証拠の保全や初期対応の適切な方針を立てることが、その後の交渉を有利に進めるための重要な第一歩となります。














