紛争の内容
依頼者様は,交通事故により「むちうち」となり,治療を続けた結果,幸いにも後遺症は残りませんでした。治療終了後,示談の提案を受けたため,その内容の妥当性を確認するべく,当事務所へご来所されました。
保険会社側の提案は,裁判によって認められる金額(赤い本の基準)よりも低額であり,依頼者様に不利な内容であったため,示談交渉事件として受任しました。

交渉・調停・訴訟などの経過
保険会社の提案は、休業損害を一日あたり5700円で計算(自賠責基準)していましたが,主婦労働の対価としては妥当ではないので,その点を強く交渉しました。また,慰謝料についても,裁判所の水準よりも著しく低い提示でした。通院慰謝料や休業損害について保険会社の担当者と協議を行い,最終的には,当初の提案より100万円高い金額で示談が成立しました。
交渉開始から示談成立まで,概ね1か月半かかりましたが,ご依頼者様の納得のいく金額で,示談を成立させることができました。

考察
保険会社は,示談交渉に精通しておりますので,被害者の方がお一人で対等に渡り合うことは容易ではありません。本事案は,保険会社から示談案が示されてから間もない段階でご相談にいらしたので,迅速かつスムーズに示談交渉を進めることができました。
保険会社からの示談案は、裁判所が認定する基準よりも低いことが多いので、示談の提示があった場合は、弁護士までご相談ください。