紛争の内容
依頼者は、購入から間もないトヨタ・ルーミーを運転中、後方から追突される交通事故に遭いました。
修理費用は約60万円にのぼり、骨格部分に損傷が及んだため事故車扱い(修復歴あり)となってしまいました。
依頼者は車両価値の下落分として評価損の賠償を求めましたが、相手方保険会社は「初年度登録から期間が経過している」等の理由で支払いを拒否しました。
交渉・調停・訴訟等の経過
本件のルーミーは走行距離や年式の面で、裁判例上、評価損が認められるかどうかの境界線上にありました。
当職は、当該車両の市場における人気や中古車相場の維持率を調査し、修復歴が再販価格に与える具体的な悪影響を主張しました。
また、損傷部位が走行性能や安全性に直結する骨格部分であることを指摘し、技術的な観点からも価値の下落を立証しました。
本事例の結末
粘り強い交渉の結果、相手方保険会社は最終的に評価損の計上を認めました。
裁判基準においても認められることが容易ではない事案でしたが、修理費用の10%にあたる金額を評価損として確保することに成功しました。
修理費および代車費用と合わせ、依頼者が納得できる内容での示談成立となりました。
本事例に学ぶこと
車両の評価損(格落ち損害)は、一般的に「新車登録から6ヶ月以内」や「走行距離が極めて少ない」といった厳しい基準が示されることが多い項目です。
しかし、車種の市場価値や損傷の部位を具体的に主張することで、判例上の境界線にあるケースでも賠償を勝ち取れる可能性があります。
早期に専門的なアドバイスを受けることが、適正な賠償への近道です。
弁護士 申 景秀














