紛争の内容
本件は、交差点における車両同士の交通事故に関する事案です。事故態様からすると、過失割合は通常であれば70対30、あるいは80対20となることが見込まれる状況でした。
しかしながら、過失割合の数値が大きく異なれば、ご依頼者の方が受け取ることのできる賠償額にも相当の差が生じることから、過失割合の認定が大きな争点となりました。
また、ご依頼者の方が事故により車両を使用できなくなった期間について、代車としてレンタカーを使用していたところ、その使用期間についても相手方との間で見解の相違があり、争いとなりました。
交渉・調停・訴訟等の経過
過失割合につきましては、相手方車両がウインカーを出していなかった事実をなんとか主張・立証することに努め、ご依頼者の方に有利な事情として粘り強く交渉を重ねました。
過失割合については最後まで争いとなりましたが、早期解決を図るという観点も踏まえつつ交渉を続けた結果、最終的に90対10まで押し込むことができました。
また、レンタカーの使用期間につきましては、当初相手方から2週間程度での返却を求められておりましたが、ご依頼者の方の実情を丁寧に説明し、必要性を主張し続けることで、1か月を超える期間の使用を認めさせることに成功いたしました。
本事例の結末
過失割合については、当初見込まれていた70対30ないし80対20よりも大幅にご依頼者の方に有利な90対10で解決することができました。
また、レンタカーの使用期間についても、当初相手方が主張していた2週間程度を大きく上回る1か月を超える期間を勝ち取ることができ、ご依頼者の方にとって満足のいく結果をもって早期に解決することができました。
本事例に学ぶこと
本事例から学ぶことができますのは、交通事故における過失割合は、一般的な基準によって機械的に定まるものではなく、個別の事故状況に応じた事実を丁寧に拾い上げ、粘り強く主張していくことによって、ご依頼者の方に有利な方向へと動かしうるということです。
本件では、相手方車両がウインカーを出していなかったという事実に着目し、これを最後まで主張し続けたことが、有利な過失割合を導く大きな要因となりました。
また、早期解決を図ることとご依頼者の方の利益を最大限に確保することとは、時として相反するように見えますが、交渉の進め方次第で両立させることが可能であることも、本事例が示すところです。
さらに、レンタカーの使用期間のように、一見すると付随的な事項に思える争点であっても、ご依頼者の方の実情を踏まえて必要性を丁寧に説明し、諦めずに交渉を継続することによって、当初提示された条件を大きく上回る結果を得られる場合があります。
これらのことから、交通事故事案においては、ご依頼者の方の立場に立って事実を細やかに検討し、最後まで粘り強く交渉を重ねていく姿勢が極めて重要であると改めて認識させられた事案でありました。














