紛争の内容
相談者は、バイクを運転していたところ、赤信号を無視してきた自動車と衝突し、頭部に外傷を負い、その後、性格が大きく変わったり忘れっぽくなった症状が現れました。交通事故自体、初めての経験で、どのように進めればよいのか、ということで、ご家族が相談者を連れて、グリーンリーフ法律事務所に相談していただいたのが最初のきっかけです。

交渉・調停・訴訟などの経過
まずは、自賠責保険の調査事務所において、後遺障害を認定してもらうため、資料を収集し、特に高次機能障害を立証する場合には、通常以上の資料が必要となるため、それらを集め、被害者請求(自賠法16条請求)を行い、後遺障害の認定を求めました。その結果、本部の調査により、当初の見込み通り、7級の後遺障害が認定されました。なお、この時点で、自賠責保険からは1051万円が支払われます。
その上で、相手方任意保険に対し、自賠責では補われない損害賠償請求を行いました。大きなところでいうと、休業損害、後遺障害慰謝料、逸失利益、入通院慰謝料、さらには、将来介護費が考えられます。特に、将来介護費については、そもそも発生すること自体について争われましたが、こちらも主張だけでなく、ご家族の聴き取り等を踏まえた立証を含め、細かく丁寧に、かつ粘り強く、保険会社と交渉を継続しました。

本事例の結末
高次機能障害を立証し障害等級7級を獲得、その後、約4600万円の賠償金を得ることができました。当然、将来介護費を含め、裁判基準を前提とした解決(当然、後遺障害慰謝料、入通院慰謝料は裁判基準100%)となり、相手方保険会社の理解も相まって、交渉で無事に終結することができました。

本事例に学ぶこと
保険会社も様々であり、担当者によっても異なります。
不確定要素が強い中、相手方保険会社が交渉でどこまで応じてくるかがポイントとなります。
私どもはできる限り丁寧にかつ粘り強く交渉を進めますが、保険会社のスタンス等により、紛争処理センターや訴訟に至ることを余儀なくされることも多くあります。
例えば、慰謝料1つとっても、交渉段階では裁判基準が認められないと平気で突っぱねてくる会社もいくつかあります。
その意味では、今回は、保険会社や担当者にも恵まれた一件であると思います。
無事に終結した際のご依頼者とご家族の安心、ホッとした表情は、私たちの励みになります。
いずれにしても、我々、グリーンリーフ法律事務所の弁護士は、交通事故にお困りのみなさまの賠償を最大限受け取るために、最善の選択を提供するよう努めております。
安易に保険会社のスタンスから【譲歩】するのではなく、時には、時間もかかりますが、正当な権利実現のため、訴訟を厭わない姿勢を示したいと考えております(むろん、訴訟では、お客様の負担も増えますし、勝つこともあれば、負けることもあり得るわけですので、事前に慎重な検討を行うことが大前提です。)
弁護士費用保証特約に加入していれば、基本的に、弁護士費用の自己負担なく、弁護士による交渉を依頼できるという高付加価値があります(ただし、損害額が大きい事件ですと、弁護士費用が300万円を超えるケースもあり、その場合は、超えた部分がお客様のご負担となります。)。
交通事故でお悩みの方は、ぜひご利用ください。

弁護士 時田剛志