紛争の内容
ご依頼者様は、お車にて信号待ちで停止している際、後続車に追突され、負傷されました。
物損については既に示談が成立していたので、人損について弁護士が示談交渉を進めました。
この事故により、ご依頼者様は、腰部捻挫などのお怪我をされましたので数か月間通院され、通院が終わられた段階で、相手保険会社から、賠償金としておよそ30万円を支払うという内容の示談案が提示されました。

交渉・調停・訴訟等の経過
当方にて、弁護士基準で損害額を計算したところ、およそ75万円となりましたので、この金額の支払いを相手保険会社に対して求めました。
これに対し、相手保険会社は、通院慰謝料についてこちらの提示の8割を支払うと回答しました。
当方は、示談交渉による早期解決の必要性や訴訟提起もあり得ることを主張し、交渉を続けました。
そして、相手保険会社は当方の主張を考慮し、通院慰謝料について当方の提示の9割を支払う、総額でおよそ65万円を支払うという回答をしました。

本事例の結末
これが相手保険会社の最大限の譲歩ということでしたので、この内容で示談を成立させることとしました。

本事例に学ぶこと
示談交渉ですと、相手保険会社は、特に慰謝料について、弁護士からの提示から減額した金額の支払いを主張することが多いです。
しかし、このような場合でも、示談交渉による早期解決の必要性や訴訟提起などもあり得ることを主張して交渉をすれば、当方の提示に近い金額で示談を成立させることができることを学びました。

弁護士 権田 健一郎